「本当にあんたってバカ。どうするの?それでもし葵がOKしたら。」
そんなの嫌だけど…
でも、それは…もちろん。
「西野くんがそう選択したのならあたしは西野くんと別れる。
好きな人には自分より幸せになって欲しいから、自分がそれで不幸になったとしてもあたしはそれでいい。」
これは本当のこと。
心の中で整理がつくまでは好きでいるだろうけど、気持ちがあたしと違うんだもん離れるしかない。
自分のことが好きじゃないのに付き合ってもらっても全然嬉しくないから。
「はぁ…本当に今すぐできるなら結衣ちゃんになりたいよ。
自分のことのように心配してくれる親友がいて、
自分に利益なんてないのに結衣ちゃんのために協力してくれる友達がいて、
今だってすぐに駆けつけてくれる……彼氏がいる。」
「結衣」
声のする方へ振り向くと少し息を切らして走ってきてくれた…西野くんがいた。
「…西野くん」
「結衣ちゃん、ごめんね。葵にはもう振られてたの。
あの葵にキスした日には本当は振られてた。
だけど…やっぱり葵に振り向いて欲しくて、でもその反面純粋に一途に恋をする結衣ちゃんが
…邪魔だった。
だから結衣ちゃんには酷いことをいっぱいして傷つけた。
本当にごめんなさい。」
つばきちゃんは頭を下げて謝ってきた。

