西野くんの偽カノジョ





「好きって自覚したのは偽彼氏を西野くんにお願いしたあたりだったんですけど、



きっとそれよりも前から、最初から好きだったと思うんです。



元彼と付き合う何ヶ月か前…



あたし、勉強が大の苦手でいつも一夜漬けで定期テストをやっていて…



去年の1学期の期末テストの日に、前回の中間テストも良くなくて



でもどうしても夏休みの補習を回避したくて夜通しで一睡もせずに勉強して学校に行ったんです。



そしたらその日はもう7月に入ってて、梅雨明けもしていたので気温も30℃普通に越えていて、



どうにかテストを受けたんですけど、もう限界で…



保健室で少し休ませてもらってから帰ろうとしたら廊下で彼と思いっきりぶつかったんです。」



懐かしいな。




ただのあたしの恥ずかしい話だけれど、先輩は真剣に聞いてくれた。