西野くんの偽カノジョ




ーーーーー…


それからすぐ、イケメンコンテストが終わったのか生徒達の声が聞こえてきて「教室行こ」と言う彼と一緒に



今度は腕を掴まれて…じゃなくて、手を繋いで図書室を跡にした。



初めて繋いだ西野くんの手はつめたかった…



だけどあたしの手を優しく包んでくれた。



そして教室に向かう途中。




「あ!結衣ちゃん。良かったね!」



市川くんはあたしたちの手を見てにっこり笑った。




「ありがとうございます。市川くんのおかげです!」



「俺は何にもしてないよ。良い所は全部あの先輩に持ってかれちゃったしね。



でも、本当に良かった。そーだ!結衣ちゃんこれ見て!」



市川くんはクスっと笑って後ろを向くと、またこっちに振り返ってきた。



「どう?」



市川くんの頭を見ると、西野くんがするはずだった王冠をしていた。



その王冠はピカピカ光っていて、すごく綺麗だった。



かっこいい…



市川くんに似合ってる。