西野くんの偽カノジョ




目を開けて前を見てみると、誰かの背中の前にいた。


そして目の前の人はこう言った。



「結衣がお前を好きだと言っても、俺は絶対に結衣を渡さない」



と…



この声で目の前にいる人がすぐに誰だか分かった。


間違いない。



西野くんだ…



そんな中生徒たちは唖然として何も話さず、ただステージを見てるだけ。



「行くぞ」と言ってあたしの腕を掴むと会場を出ようとした西野くん。



「おい、葵!表彰式…」



と引き止める市川くん。



そうだよ!



まだ西野くんの出番が終わってない!



せっかくミスターになれたのに。



「賞品もコメントタイムも王冠も全部ハルにやる。



俺が欲しいのはこっちだから」



と言って西野くんはもう振り向かずに進むからあたしもそのまま会場を出た。



だからこんなめちゃくちゃにしてしまったイケメンコンテストのこの後の行方はあたしと西野くんは知らない。