西野くんの手なんて離すわけないのに。
逆にあたしが西野くんに離されても、
しがみついて離さないくらいだよ…
今すぐ…この気持ちを本当に全部言ってしまいたい。
ぶつけてしまいたい。
だけど…
今あたしが西野くんに言っても信じてもらえるのかな。
もしかしたら自分を保健室に行かすための
一時しのぎだと思われてしまうかもしれない。
だからまだそれは時間が必要だ。
じゃあ今はどうしたら…
「葵、結衣ちゃん!
すごーくここ2人で目立ってるし、とりあえず保健室行くよ!
みんなも2人の良いところ見つめなーい♪」
そう言って助けてくれたのは市川くんだった。

