「西野くん…
体調悪いですか?顔色悪いですよ?」
あたしは掴まれていないもう片方の手をそっと西野くんのおでこにのせた。
やっぱり熱い…
普通に熱がある…
「大したことねぇよ。
そんなことより俺…」
そう言う西野くんだけどすごく苦しそうだった。
「とりあえず保健室行きましょうよ?
あたしもついて行きますから。」
「行かない」
「でも…
このままだと西野くんの体調がもっと悪くなっちゃいますよ!」
早く行かないと…もしかしたら倒れちゃうかもしれない。
どうしたら…
「俺が…この手を離せばもしお前はアイツのところに行くんだろ?
だから俺は倒れてもこの手を離さない。」
そうだ…
あたしは西野くんに嘘をついてたんだ。

