西野くんの偽カノジョ




市川 陽斗side



ー翌日。



早めに学校に行って、葵の席に座って今か今かとスタンバっていると



今日も無愛想な顔を浮かべて、周りの女子からの声も全部シカトしてこっちに歩いてきた。



「はよ!」



「そこ俺の席」



何だよ。



機嫌悪いな…いつもはまだおはようくらいは言うってのに。



「はいはい。ほら早く座れ。」



俺は葵の肩を掴むとストンと葵を席に座らせた。


そして昨日のように俺はその前の席に座って聞いてみた。



「頭の中は結衣ちゃんでいっぱいのくせに何でそんな不機嫌なんだよ?



付き合えたんだろ?」



俺はてっきり無愛想は卒業してくるかと思ってたのに


相変わらず無愛想だし。


「いや、付き合ってない。



むしろ本当に終わった。」


そしてなんか色々悪かったな。と謝ってくる始末。


全然意味分かんねぇんだけど。