「……じゃあ付き合うか?」


『ーーえっ……?』



彼の言葉に驚き、思わず勢いよく顔をあげる。


『い、今なんて…?』


聞き間違いじゃ……。


「…だから、付き合うかって。嫌なら…」


『い、嫌じゃないです!付き合います!嬉しいです!!』



不機嫌な顔をした彼に誤解されてはならないと、かぶせ気味に言った。


まさかOKが貰えるなんて…!!


この日、数ヶ月に渡る片想いに終わりを告げ、私は浮かれていた。


良い歳しても、なんだかんだで甘い恋愛を夢見てたのかも知れない。


だけど、現実はそう甘くないんだって事を、この後実感する事になる…。