巨大な気配を
感じながら僕は走る。

足元も見えない夜の森を
転びそうになりながら僕は走る。


さっき転んで足をくじいたけど
何故か痛みは感じない。


奴の唸り声が聞こえる。


そう。


もう近くまで
奴は迫っているらしい。