正直そのことを知ったとき、羽斗を愛せるか自信が無かった。

腹違いの姉だとしても姉貴だということには変わりはない。

というより。当時付き合っていた女に振られてしまうかもしれない。

ま、付き合っていた女は美羽だったんだけどな。

振られる覚悟をして、美羽に出来た子どもの話しをしたら。

てっきり振られると思っていたのに結婚しよ?なんて言ってくれた。

恥ずかしい話しながらプロポーズは美羽から。

俺が18歳になるまで美羽は待っていてくれた。

子どもは暫く俺が育てる。

毎晩名前は何にしよう?なんて考えてたな。

姉貴はオーストラリアに渡り…10年近く会っていない。

出来れば一生会いたくない…。

そんなことを考えながら隣に眠る美羽の顔を眺めていた。

しかし。
姉貴と再会する日がすぐそこまで来ていたなんて俺たち夫婦は夢にも思わなかった。