「でも寂しいよ・・・」
ミルクティーを見つめた。ふわふわ湯気がたつ。
男の子には分からない女の子の複雑な関係。
もろくて、すぐ崩れちゃう。
そんな簡単なものじゃない。
「お待たせしました」
ウェイトレスさんがケーキを持ってきた。
おぼんから、ケーキを二つ、テーブルに置かれた。
まだ、話の途中だったけど重い話だったから助かった。
ケーキはすっごいおいしそうで盛り付けもかわいい。私のケーキを見て、
「おっ!カノのうまそう!」
って微笑む三國。
「三國のケーキもおいしそう!」
ニコって自然に笑顔ができた。
一口、二人一緒に頬張った。
ケーキはやっぱりおいしくて大満足。
「カノ、一口くれ。」
三國はフォークを私のケーキにさそうとした。
「い・・・いいよ」
三國はワーイと喜んで私のケーキにフォークをさした。
これって・・・
間接キス?
三國は、私が食べてる物を食べる事に抵抗はないのかな?
私のケーキを食べ、
「うまっ!」
三國がニコって微笑む。
幸せそうな笑顔。
ケーキとか、甘い物が好きなのかな?
「オレのも食べな。うまいから」
そう言って三國は私に自分のケーキの皿を差し出した。
「・・・」
間接ケーキ・・・。
私はフォークを三國のケーキにさした。
「おいしいっ!」
私もニコって笑顔になった。
三國のチョコレートケーキは、甘くてちょっとほろ苦かった。
「ありがと」
あれ?
なんか私三國のケーキ食べたけど・・・これって間接キスになるのかな?
いや、間接ケーキだよね。三國のチョコレートケーキは歯が真っ黒になって、大変だった。
三國は、真っ黒な歯を私にわざと見せてハハって笑った。
私を笑顔にさせる天才だって思った。
久しぶりだった。
こんなに笑ったの。

