「全然!」
三國には、大分助けられたよ。
その時、三國の携帯が鳴った。
ゴメンって言って三國は、携帯を開く。
「あ、八雲だ」
八雲・・・?
三國から初めて聞く名前。
「誰?」
思わず聞いてしまった。
「友達!違うクラスだけど、ラブラブなんだ!」
ラブラブ・・・!?
ハハって笑って言う三國に不信感を覚えた。
ラブラブって恋人!?
でも、友達って・・・。
悶々悩む私を見て、三國はまた笑った。
完璧遊ばれてる気がする。
「ゴメン!ゴメン!友達だよ!男!怪しい関係じゃないって!」
口を抑えて、大爆笑。
そんな三國の隣で、遊ばれてると気づいて、苦笑いの私。
そして、メールを返信する三國。
「ねぇ!カノ!今日の放課後空いてる!?」
明るい声。
三國って、こんな声も出すんだ。
明るくて、『中学二年』という年齢に合っている声。
今まで、私が聞いてきた三國の声は、低くて、男らしい声のトーンだったから。
「放課後、空いてるよ」
返事をする。
理科室のドアを三國が開け、私も中に入った。
そして、隣に座る。
授業が始まった時、三國がひそひそと小声で話しかけてきた。
「オレの友達の八雲さー・・・」
その声が、理科室に響き渡る。
小声だけど、三國の声は、よく響くんだ。
先生にこらっ!って三國が怒られた。
そしたら、三國は、ノートの端をびりびり破いて、四角に折った紙を投げてきた。
『八雲と友達になってやってくれ!』
男の子らしい、綺麗な字。
私も隙間に書く。
『おう!任せとけ!』
そして、ポイっと三國に投げる。
私の書いた内容を見て、三國がハハって静かに笑った。
・・・でも。
八雲くんってどんな人なのかな?

