tiramisu.



これ以上ここにいても、意味ないよ。
私は帰ろうと後ろを向いた。
「待って!!」
麗花ちゃんが私を呼び止めた。
私も振り返る。
「今まで・・・イジメて・・・ごめんなさい・・・」
いまにも枯れそうな声。
泣きじゃくっていたから、ひっくひっくとひゃっくりをしながらだった。
麗花ちゃんが言うなんて思ってもみなかった言葉。
ごめんなさいって・・・
なんでいきなり・・・?
「いきなりなんで?」
麗花ちゃんは涙をこすりながら、話はじめた。

「ルイくん・・・私達に言ったの・・・。『カノの傷は深い。それは、全部、おまえ達から受けた傷だ。それはカノから消えることはねぇ。おまえ達も少しでも悪いって思ってるなら、始めに謝れ。そして、自分がカノにつけた傷がどれだけ大きいか、一生かけて実感しろ』って・・・。いつもニコニコ太陽みたいなルイくんじゃないみたいだった。真剣な目つきで、ものすごい怒ってた。だから、私、考えたの・・・。あんたにやった事の大きさ。ごめん・・・本当にごめんなさい!!」
麗花ちゃんが頭を下げた。
何度も何度も。

でも、頭を下げられたからって治る簡単なものじゃない。
本当に一生かけて実感してほしい。
そして、もう同じ事をしないように・・・。

三國・・・?
三國はすごいよ?
神様みたいだよ・・・。
あなたのおかげで私の周りは変わりはじめた。
グレーの世界が色づき始めたよ?
三國・・・。

私は麗花ちゃんとバイバイして、帰ろうと昇降口へ。
もう夕焼けだった。
「あっ!」
外で誰かが待っていた。
夕焼けでオレンジ色に縁取られたシルエット。
「カノっ!」
三國!!
私は三國に抱きついた。
ありがとうありがとう・・・。
「ありがと・・・三國」
こぼれる涙が三國に吸収されていった。
私に抱きつかれて、三國はちょっぴり照れて、戸惑っていた。
そして、私を見て優しく微笑むの。