小学校5年。
さやは恋をした。
本当はもっと前からしていたのかもしれない。
5年の時に、自覚した。
これが初恋。
相手は、2つ年上の裕也。
その時中1だった。
裕也は中学校に入って、ずっと続けていたバスケ部に入った。
裕也はすごくバスケが上手くて、1年生なのにベンチ入りまでしてた。
バスケをしている裕也が格好よくて、一生懸命だった。
そんな裕也を好きになった。
裕也は家も近くて、よく遊んでいた。
お兄ちゃんと妹。
裕也からすれば、そんな関係だったのかもしれない。
さやも、恋を自覚するまではそうだった。
2つ年上の裕也は大人っぽかった。
近くにいるのに遠くにいるような。
中学いってから余計。
寂しくなって、裕也にこう聞いたこともある。
『裕也の好きな人って誰…??』
さやは涙目になりがら聞く。

