「おはよー」
声のするほうを見てみる。

そこには、同じソフトテニス部の阿藤夏樹がいた。
夏樹は小学は違かったけど、同じ部活といいこともあり、相談にお互いにのったりも
するようになった。
そんな夏樹が同じクラスで良かった。
「おはよう」
返事を返す。
すると、

「今日もモテモテだね?」

………???
さやには、意味がわからなかった。
とりあえず、席に座ろうとしたら…



「柊」

!?

男子の低い声が、さやを呼ぶ。
恐る恐る、声のほうを向いた。
見た方向は、教室の外で、ドアの近く。
そこにいたのは…誰?

「呼ばれてるよー?」
夏樹に言われる。
「行ったほういいかな…」
小声で聞いてみた。
「当たり前っ」
そう言って、背中を押される。