人の恋人は蜜の味。ーa traitor ー




沈黙が流れた。



私は緊張していた。


なぜなら。


この後のおったんのセリフで
勝負が決まる訳だから。







「いや。それは俺が一緒に行く。」











勝負に












勝った。









「相手は、どうせ大人数だろ?」



コクンと頷く私。



「何か言われるだけだったら、まだマシよ。
でも女子って言っても、もし手とか出されたら、美沙を守るどころか真琴までやられちゃうだろ。
そんなの…俺許せねぇよ。」


おったんの体がわずかに
怒りに震えていた。





作戦通り。


さすがおったん。


正義感に体が燃え
責任感に心が燃えているおったん。



私は涙を浮かべ
おったんの手を握った。


「…おったん……分かった。ありがとう。ゆーちゃんは私がバレない様に何とかする。」



私は言葉を続けた。


「私の大事な友達だから…美沙の事…おったんが…」












「守ってあげてね。」