私までイジめの
とばっちりを食らったら
またややこしいから
それとなくだけど
美香といる時間を増やした。
それでも美沙は
イジめに参加する事は絶対にない
唯一の友達の私を
嫌うはずが無かった。
美香がバラした事なんて
明らかに分かっていたけど
とぼける美香に
私が指摘する事もしないし
美沙に美香がバラしたんだと
告げ口する事もしない。
再び美沙からの
イジめの相談メールが来たのは
すぐの事だった。
もちろん私は
ゆーちゃんには
言ったら駄目だ
と諭していた。
全て思った通りに
事が運ばれて行き
本当に可笑しかった。
それから数日後の
国語の時間。
「ねぇ。ノート忘れちゃったから、一枚くれない?」
「真琴めっちゃドジじゃん!はい!」
「ありがと!」
遊園地で買った
キャラクターが沢山
書いてあるノートの紙を美香から受け取った私は
それをそっと机の中に隠し入れた。
気付かれない様に。
そっと。
その次の日。
私は電話を掛けていた。
「はーい。」
私からの電話に
明るく出た相手は
美沙。
そんな美沙に
私は真面目な口調で
話し掛けた。
「クラスの子達が明日の放課後、美沙に謝りたいって。」

