「こらっ!待ちなさい!」私のもう一方の腕を引っ張る人物、紛れもなく姉。

「なんだ?こォら」舌を回しながら言い返す竜二。お姉ちゃんはちょっとびびってたけど負けじと竜二に言い返す。

「なんだはこっちの台詞!今、部活中なんですけど?妹はあなたと違って部活も学校もちゃんとできる子なの。分かる??この子明後日、県大会なんだから!」私はお姉ちゃんのいうことに頷く。

「そうだよ。練習しなきゃいけないの!ジュース飲みたいなら部活終わったら付き合うから」
「は?知るかよ。別にジュースじゃねーし」竜二は一度私の腕を離した。

「ほんとにやめて!妹はあなたと違うの!あんたみたいなクソじゃないの!」
「お姉ちゃん、それは言い過ぎだよ」お姉ちゃんを委ねるように説得する。そうすると竜二は鼻で笑った。

「何よ!」お姉ちゃんは腕組みをして体を前につきだす。

「まあ、確かにな。俺はクソかもな。そのクソに惚れたのはお前の妹だ。もういいか?俺、たまってんだよ。だから桃子、相手しろよ」竜二は私の体を引き付けて顎を持つ。