「ねぇ、」家の近くになったときだった。返事はせずに私の顔を見る竜二。

「私のこと何で好きになったの?」これは昨日から感じていた疑問。接点なんてまるでなかったしちゃんと話したのも昨日が初めてだった。

「うっせ。秘密だ」またまた照れている。
「何それー?教えてよ」
「うるせーな。内緒だっつってんだろ」
「ふふ。照れ屋だね、竜二。」
「はぁ?!」またそう言う彼も可愛らしくて。

「腹立つな、お前」そう言って私の目の前に立つ。
「その言葉も腹立つよ」私はくくっと肩を揺らした。

パッと上を見ると竜二はなんだか真剣な眼差しをして私を見ている。

竜二の身長は160と少しだろうか。148cmの私より高くて。キリっとした目で眉毛もしっかり整っている。

私も一瞬彼の顔に見とれてしまった。

「何?」