「桃子ちゃん!!」
新くんの張上げる声が聞こえたから立ち止まった。立ち止まりたくなかったけど。本能的に。
「あいつ、マジだからな。本気で桃子ちゃん好きだから!!」
私はそれを聞いて心臓がバクバクいっている。私は新くんに一礼して走ってテニスコートに向かった。
私は急いで部活の服装に着替えてラケットを握った。
ボールが見えなくなるまで打った。みんなといろいろ話をしながら。
本当にあっという間で…。
「ありがとうございましたありがとうございましたありがとうございました」
部活の終わりにはコートに向かって三回、礼をする。
「はあー疲れた」みんなで今日のドラマなんかの話をして盛り上がる。
「ちょ、桃子」みんなで話していると私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
「お姉ちゃん」
「お疲れ様です」周りのみんながお姉ちゃんに礼をする。お姉ちゃんもそれに答えてお疲れと吐いた。



