アニマルマジック


「竜二!!」竜二は私の顔を見て立ち上がった。

「今日部活?」
「うん、部活だよ」私は竜二の隣に立つ。

廊下には数人の生徒しか残っていなかった。
「じゃあ、待ってる」

今日怒鳴ったことを気にしているのだろうか。
結構、ヤンキーにも響いたのか。自分で自分を誉めたくなった。

「分かった、話は何だったの?」
「ただ話したかったのとアド聞こうと思って」

はい?!全然重要じゃないんですけど。
普通に放課後でも大丈夫ですよね?その用事。

「はぁーお願いだから授業中は来ないでね。竜二が真面目な私を選んだんだから」

急に成長しました。私、こんなに男の人にポンポンもの言えると思いませんでした。

「おー。すまなかった」素直に謝るから私はくすっと笑ってしまった。

「じゃあ部活行くよ」
「あぁ」そう言って携帯とにらめっこを始めた竜二。