「は?俺のおかげで2位なったんだろ?」私は竜二の言葉にほんとに頭に来た。
「は?俺のおかげ?ふざけんじゃないわよ!私は2位になったなんて思えない。あの試合はボロボロだった。準決勝の相手の子だってあんたが来てから力がごろっと変わったの。あんたのせいよ…あの子も後悔しか残らない。」
私は怒りとともについに涙が流れてきた。

「桃子…っ」心配そうに詩が私の名前を呼んでくる。

「ねぇ…分かってる?自分がやったこと!!今日、ここに来てた人全員に迷惑かけたの。分かる?」私は竜二の顔を見上げて睨み付ける。さっきの言葉がたまらなく私を腹立たせる。

「すまね…」
「はいー?聞こえませんけど」私は竜二に耳を当てて反抗する。
「てめえ…ふざけんのもいい加減にしろよ?」竜二は私の行動に苛立ったのか胸ぐらを掴んでくる。周りの子たちは口に手を当てて怖がっている。

「ふざけてる?それは竜二でしょ!!こっち来て」私は周りの子たちにこれ以上見せるとやばいかもと思い竜二の手を思いきり引っ張る。
「ぃってーな」竜二は私に嫌々ついてくる竜二。私は人が少ない駐車場までやってきて彼の手を離した。

「なんだよ…」竜二はダルそうに髪をさわりながら話しかける。私は竜二の顔をひっぱたたいた。竜二は驚いたのかびっくりした表情で私を見ている。
「私にとって中学最後の試合だったの…分かってよ」私はその場にしゃがみこんで自分の手で顔を隠した。