「カウンセリングの結果…‥真莉子ちゃんは、失声症でしょう、失声症とは体はなんともないのに精神的ショックから声が出なくなってしまう…心の風邪です」









診察は無事終了。

現在、診察室の隣の部屋で休憩中だった。

「真莉子ちゃん…‥大変そうですね…‥」

日向はソファーに座りながらポツリ一言。

「まぁね、失声症はいつ治るかわからないからね、明日かもしれないし一週間後かもだし、一ヶ月後一年後…一生」


日向はソファーから立ち上がりつま先立ちして持っていたペットボトルでぱこんと心重の頭をたたく。

「く、暗いこと言っちゃだめですよ!!」


心重は驚くように日向の方を振り返り笑う。

「先輩にそんなことしていいのかな??」

日向は「あっ」と一言だけ言って焦る。


すると心重は日向に恐る恐る近づいてくる。
日向は恐ろしさのあまり一歩一歩後ろへ下がるが―…‥。


ドサッ