心重があいさつをした直後、奥から出てきた若い女性。


「あっ日向ちゃんに神澤君!?」

日向達に声をかけた女性はショートヘアで小柄。
一言で言うと可愛い。


「私は心重先生と一緒でここの医者。高橋加奈子よ。神澤君には私の助手になってもらうわ」


あっさりとあいさつが済まされ高橋は早速、神澤をつれていく。


日向は昔から明るい性格だがネガティブ性を持っていた。
そんな日向は人の心理について考える事が大好きだった。


そんな日向はこの病院で働くのが昔からの夢だった。

「さて、そろそろ僕たちも行こうか」

「あっはい!!」


心重は日向にそっと話かけるとニコッと笑い、エレベーターを指差した。


「僕らの診察室は四階だよ」
とエレベーターのボタンを押す。


日向は緊張感が抜けず、カチコチしていた。

サワッ


「ひゃあッ」


日向の肩に心重の手が乗った。

「緊張してるみたいだね??肩の力を抜いて」


ぐいぐいっ

__うっわぁ、気持ちいい。


日向は思わず顔が緩んだ。

ぴんぽーん


エレベーターの扉が開いたと同時に心重は歩き出した。

「あぁっ待ってください」

慣れないヒールで心重を追いかけた。