いつもより荷物が軽いと思ったが、きっと気のせい。
チャリにまたがり、いざ出発だ!


学校は、家から近い距離にある。
だから余裕でペダルをこいだ。


「大輔~!」


後ろから誰かの声。
でも多分この声は…


『ジュンチ!』


ジュンチこと、長良潤一(ナガラジュンイチ)
高校の連れ。
同じクラスで同じ野球部。
かなり仲がいい。


ペダルをこぐのを弱めた。
ジュンチが横に並んだ。
同じスピードでペダルをこぐ。


「ねみいなぁ!」
『間違いねえ。今日も七葉に妨害されてさぁ…』
「ははは。お前と有村ちゃんって本当仲いいよなぁ…」
『あ~、まあな…』