「あげない…」



『駅前のクリスマスツリーの前で待ってる…』



「行かない」



『待ってる』



「行かないから…」



『それでも…待ってるから』





ツー、ツー、ツー…



電話は切れた。





握りしめたケータイをベッドに放り投げる。



全てを放り投げたい。



上杉隼人の事も…。