映画を見て、「あまり面白くなかった」と真奈美さんが不満をもらし、
結局、アタシは一曲も歌わなかったけど、カラオケにも行った。
友達のいないアタシには、ほとんどが初めての体験だった。
そんなアタシにとって非日常を過ごして気づいたことは、
運動神経のいい竹下裕二がゲームが苦手ということと、
真奈美さんが案外、子供っぽい性格だということ、
上杉隼人が音痴だということ。
それに…
一日が意外と短いということ…。
上杉隼人は今日一日、子供みたいに楽しそうに笑っていた。
アタシとのゲームの話が、話題に上がる事もなかった。
ホントに、なんの為にアタシは連れて来られたのか…?


