コツコツコツコツ

姫「まだ付いてきてるな…」

涼「? 姫華さん?」

姫「涼君、後ろを振り向かないで。付けられてる」

低く囁くと涼君の大きな目が更に大きくなった。

涼「本当ですか!?」

姫「ずっと3人の男が付けてきてる。」

どうしよう、私1人ならまだしも今は涼君も一緒なのに…

涼「ナンパでしょうか?」

姫「いや、学校を出てからずっと気配を感じてた。涼君、走れる?」

涼「えっ?」

グイッと手を引き走り出す。

涼「わわっ、わ!」

若干引き摺られながらも涼君も走り出した。

ダダダ

男達も慌てて走り出す。

涼「姫華さん、どうするんですか!?」

姫「涼君こっち!」

曲がり角に入りすぐ近くの建物に逃げ込んだ。