それが二年前。
それから流は忙しそうに何かを調べたり、急に志望校を変更したりしていた。
理由を聞いても何も教えてくれなくて…
それが今日わかった。
海斗様に掴み掛かり、姫華さんの事で熱くなっていた流を見て、彼は彼女が黒蝶だと既に知っていたのだと…
涼「僕に教えてくれなかったのは、ライバルを増やさないためですか?」
流「まぁ、そんなとこだな。お前が彼女に惚れていたのはわかっていたから」
悪びれた様子もなく、言ったこの幼馴染みに本気で腹が立つ。
涼「それで、貴方は何しにここにいるんですか。」
鋭く睨み、問う。
流「協力しないか?アイツ…鬼崎を殺すのに」
涼「はぁ!?」
流「姫華を手に入れるのにあの男は邪魔なんだよ。お前も姫華が欲しいだろ?」