掠った頬をグイッと血を拭う。
浅いから逆に血が止まらない。…完全に避けきれなかったか、情けな…。
「あ、…ああ……」
ガチャンと銃を落とす音が響き、彼は座り込んでしまった。
姫「…人に向かって撃つのは初めてだよな。
…怖いか?」
コクン
姫華が優しく問いかける。
姫「そうか。ちゃんと命を奪う事の怖さを…わかっているんだね」
「…ごめん…なさい…ごめ、なさ…」
姫「君、名前は?若いよね?」
「藤堂、慎一郎です。」
姫「慎一郎、君は幾つ?社会人なの?」
フルフルと首を振る。
慎「僕は、高校生です。父が…酷い扱いを受け…自殺を…」
姫「お母さんは?」
慎「僕は父と2人暮らしで…」
たった1人の肉親を奪われて彼はこんな凶行にでたのか…


