それから数日。元々3週間も眠っていたので傷は大体治りかけていた。しかし問題は落ちてしまった筋肉である。


姫「明日には退院出来るの!?」

姫華がいつも通りお見舞いに来たので俺は朝、医者から言われた事を伝えた。

海「けど、暫くは安静にしろってさー」

姫「不満そうだね?」

不満たっぷりの声で言うと姫華が不思議そうに俺を見る。

海「病院出たらすぐに落ちた筋肉鍛えようと思ってたんだけど…」

姫「焦ることないのに」

クスッと笑い剥き終わった林檎をくれた。

海「そうなんだけどさ…」

林檎を受け取り一口かじる。うん、甘い。

姫「若いんだもん。すぐに鍛え直せるよ!私も手伝うから」

海「ありがとう。」

けど、ただ元に戻すだけじゃ駄目だ。もっと強くならなきゃ…