気付くと俺は真っ白な空間にいた。

海「ここは…? ハッ、姫華は!?」

キョロキョロと周りを見渡すが人っ子1人いない。

海「どうなったんだ?そういえば、俺撃たれたはず…」

腹に手を当てるが傷はないし痛みもない。
どうなってるんだ?

海「いや、そんなことより姫華は無事なのか?」

確か黒崎が姫華の縄を切っていたが…

海「ダメだ。その後の記憶が曖昧だ。」

とにかく、戻らないと…

俺が歩き出そうとした瞬間



"そっちじゃないよ"


海「え?」

鈴を転がすような微かな声が聞こえた。


"こっち、こっちだよ"


海「ま、待って!」

俺は導かれるように声が聞こえる方へ走っていた。