「ごめんなさい。疲れてるんで、休みます。」
『明日 又 電話するよ。
ちゃんと出てねぇ。』
ピッ…
又 悲しくなって来た。
もう、良いよ…
どうでも…
父と母は、深夜に戻って来たようだ。
そして朝…
「おはよう。…」
母が朝食の支度をしてた。
「昨日 何時に帰って来たの?」
「ん〜2時だったかしら?久しぶりだから、飲み過ぎちゃった。」
「お父さんは?」
「編集社から電話があって出掛けたわ?
今度 お父さんの作品が映画になるそうよ。」
「ホントに?」
「凄いわねぇ。…」
「嬉しそうだね。」
父の小説が映画にねぇ。
「昨日は、最後まで恭子さんと 飲んでたの?」
「そうよ。彼女 翔君の事が好きみたいねぇ。」
「翔さんもそうなの?」
「片思いだって…」
片思い?
彼女じゃ無かったのか?
どうしよう。…
酷い事 言っちゃったな。
でも、ライバルなんだよねぇ。
