私は、彼の腕を払い除けその場から 離れた。
「遅かったわね。何してたの?」
「洋子に報告してたの…」
「機嫌が悪そうだが、どうかしたのか?」
「別に?何でもないよ?」
「変な子ねぇ。…」
その後 父と母は、安西さん達の話しをしてた。
私は、聞かない振りをした。
悲しいよ。…
私の知らない彼を見るなんて…
早くこの場から立ち去りたかった。
「真奈?お父さんとお母さん この後 翔君のお店に行くけど、貴女一人で帰れる?」
「何で、あの人のお店に行くの?」
「恭子さんに、誘われたのよ?」
彼女に…
そっかぁ。
私は、未成年だもんねぇ。
一緒に行けないって事か…
「良いよ。一人で大丈夫だから…」
「タクシーで帰りなさい。」
「先生?翔さんが お店に戻られるので、私もお先に失礼します。」
「加奈ちゃん?待ってるよ。」
彼達は、先に出て行った。
「じゃ、僕達もそろそろ出ようか…」
