「「「乾杯」」」
カチン…
「さぁ、頂きましょう?」
三人で、楽しくお喋りしながら食事をしていると…
「あら?今 入って来たカップルって、翔君じゃない?」
えっ?
私は母の言葉で喉が詰まりそうになった。
「お母さん?何処?」
「ほら、あそこの席よ…
彼女は、人気モデルの堤下恭子よ?」
うっそー
「良いじゃないか。翔も良い歳だ、彼女の一人や二人 居るだろう。」
「君?あちらの席にボトルワインを持って行ってくれないか?」
父は、ボーイさんを呼び止め ワインを安西さんの席へ持って行くようお願いした。
「お父さん?…」
「なんだい?」
「いや、なんでもない。」
彼が女性と食事に来ていると知り 私はショックだった。
知りたくも無かったし見たくも無かった。
人気モデルの堤下恭子は、凄く綺麗な女性だった。
急に食欲が無くなったよ。
「あら、来るわよ…」
そう、彼が私達に気付き挨拶に来たのだ。
