もう直ぐクリスマス…
でも、嬉しく無いんだ。

だって、幼い頃から家族で過ごした事が無いのだから…





私の父 彰は、幅広い年齢層の女性ファンを持つ 小説家。しかも、50代にして 恋愛小説を書いている。


私の母 加奈子は某大学病院の 看護師長


そして、私はこの両親の一人娘 真奈 有名私立高校の三年生。


数ヶ月前まで、一つ年下の彼氏がいた。
でも、彼の浮気が発覚 私から別れを告げたのだ。




「最後の年くらい 家族三人で クリスマスを過ごしたいのになぁ。」


「真奈?貴女 彼氏の一人くらい 居ないの?」


「居るなら、とっくに デートの約束してるわよ。」


「あらあら、18になっても 彼氏が居ないなんて、心配だわ。」


「大きなお世話…
ねぇ。お母さんからお父さんに頼んで見て?」


「貴女も分かってるでしょう?お父さんは無理よ。」


「なら、ダメ元で 私から聞いてみる。」


「真奈?よしなさい。…」


私は、母が止めるのも聞き要れず 父の書斎のドアをノックした。