出会いは突然だった…
いつものように大学から帰ってきた私は去年の春から一人で暮らしているマンションの前にいた。
私の部屋の前ーー‥
そこに見えるうずくまった金髪
膝を抱え、顔をふせて座る“男の子”がいた。
部屋を間違えた??
なんて一瞬思った私。
だけど一年以上慣れ親しんだこのマンションの部屋を間違えることなんかそうそう無くて‥
そこは間違いなく私の部屋。
ドアにピッタリとくっつく背中は小刻みに震えていた。
不思議と驚きと色々な感情が出てくる私だったけど聞かないと解決しない。
そう思い、うずくまる金髪に声をかけた‥
『ねぇ、何してるの??』
「…」
‥反応なし
『おーい』
「…」
‥また反応なし
あまりにも反応がないので寝てるのかと思い、金髪の前にしゃがみ込んだ。
その時ーー‥
突然上げられた顔。
その顔は綺麗でまるで作り物のようだったーー‥
だけど、綺麗なその顔の奥に潜む瞳は‥なんだか寂しげに揺らいでいて…
一瞬で彼に引き込まれたーー‥