たわいのない会話を肴に、登校していると昨日と同じところで瀬田に出会った。


優衣は一気に美羽に負けないほど機嫌良くなり、軽い挨拶をした。


「おっはよー!」


相も変らぬポーカーフェイスだった。


沈黙を保ったまま静かに顎を下げた。


「あぅ………おはよぉ………」


気持ちが高ぶった優衣に反して、美羽の声は小さい。


優衣はん?とまた眉をしかめる。


美羽はこんなにも機嫌の落差が激しかったっけ?


先ほども思った疑問が再び浮き上がる。


美羽はモジモジしながら瀬田を見つめた。


瀬田はそれを若干首を横にしながら見つめ返した。