踵を返し、女子とは思えないスピードで走り去って行った。 美羽にウインクを残しながら。 にっこり、と気の利く友人に、美羽は微笑んだ。 この状況についていけない瀬田は、手を振ってる美羽と優衣が走り去って行ったほうが句を交互に見比べていた。 「………瀬田君!行こう!」 「………うん?」 疑問詞で返した、瀬田に笑いかけながら美羽は1歩踏み出した。 今日は美羽の後を追うことになった瀬田だった。