「まさか………それが美羽の好きな」
「わーわー!おなか減ったなー!」
こんなに声出して枯れないのかな、と優衣は美羽の喉を心配した。
声の上ずりようをみて、だいぶパニックになっているようだ。
「優衣!早く食べようよ!ね!?」
「あっうん………」
美羽は夏目の手から逃れ、優衣の腕を引っ張る。
これ以上この話題に触れてほしくないらしい。
優衣としては詰問していきたいところだが、美羽の必死の形相を見たらやる気がうせた。
「おい優衣!………なんかあったら言え」
否定は許さない目つきで夏目は教室へはいっていく優衣の背に浴びせかけた。
優衣は苦笑してそれにうなずいたのであった。


