「なんで教えてくれないの?」 悲しそうな顔をしながら優衣は言った。 「………そっそのうち教えるよ」 目線を泳がせ逃げる美羽は自分の箸を拾い、 「あっ洗ってくるね!」 教室内から脱走した。 「………なんでなのかなぁ」 私がほかのやつに言うとでも? 信頼されていないのか?と優衣は悲嘆を吐いた。 ぐざっと灰色のタレがかかったレタスにフォークを突き刺して憂さを晴らした。