「あっありがとう………でも瀬田君と比べたらまだまだだよ」 「比べるものが違う」 瀬田はあっさり美羽の主張を捨てた。 「僕は仕事として詩を書いている。君は趣味。僕はしなければならないが君は楽しんでしている」 つまり詩に対する思い入れは違う、瀬田は何気なく自分との核の差を見せつけた。 だが、いやな気分になることはなく美羽は 「うん。そうだね」 と笑顔で言った。 「私は遊びだもん。瀬田君は仕事だもんね。やっぱしこめる思いが………」 「そういうわけじゃない」