ん? 美羽はここで何かに気付いた。 「裁判は3回………」 重要なところを繰り返す緒川の言葉など右耳から左耳へと流れていくだけだ。 「………何を?」 「え!?そっその裁判を」 何を話すというのか。 何に緒川はそんなに驚いているのか。 こっちを見て熱く説明してくる小川の姿を除外して、頭を抱える。 なっ何を話せばいいんだ? 話しかけることしか考えず、内容までには至らなかった。 さっき緒川が来てくれなければ沈黙が二人の間をかけただろう。