Loving Expression ~愛を詩にのせて送ろう~



すべてのごみがもとある場所へと戻ると、美羽はチャンスと感じとり問いただした。


「あの………どうしたの?」


瀬田はまた返答せず、いちまいの皺くちゃの紙を美羽の顔面に突き出した。


「あ!これ私の………」


まさか瀬田がごみ穴から発掘していたのか。


美羽は驚愕の表情を浮かべた。


何か言おうと口を開いたが、言うべき言葉は先に瀬田が言ってくれた。


「………だめだ」


「………へ?」


本日2回目で、2度目の会話の成立を喜ぶ暇もなく、瀬田は言葉を紡いだ。


「せっかく書いてあげた詩を、捨てたら」