「やっやだよ!」
「いいじゃん!」
同じことを繰り返す羽目になりそうだったので、美羽は書いたページをノートからはぎ取り、くしゃくしゃと使用済みのティッシュのように丸めた。
あーあー………とショックの悲鳴が所々から漏れる。
無視して、大股で後ろのゴミ箱まで歩み寄り、ダストインさせた。
「もったいな~い」
「残念………」
ゴミ箱に手を突っ込んでまで見たくはなかったようだ。
女子は表だけ残念そうにしながら、ほんとはどうでもよかったのだろう。
暇だったから暇つぶしの話題にと飛びついただけだったのだ。
はぁ………と何とも言えない溜息を吐き、席についた。
せっかく書いた詩に申し訳ない思いを抱えたまま。
「………」


