「ねぇねぇなんで教えてくれないの?」 帰り道、美羽はまだあきらめきれず、瀬田に食ってかかっていた。 瀬田はそれらすべてを飄々と返し、まったく隙を見せない。 美羽は頬をふぐのように膨らませた。 「ケチ」 「ケチで結構」 「バカ」 「バカでいい別に」 「………ケチ」 「さっきも言った」