「へ………愛情?」 「………」 それ以上は何も言わず、瀬田は急ぎ足で校舎へと駆けこんだ。 小さくて意外と高い声。 彼の声が聞きたいという願いがあっさり叶った美羽は、小さくガッツポーズをした。 「うわっ………美羽!これすごいよ!はじめてわたしたちが喋ったんじゃない!?」 興奮に浸った笑顔で、優衣は美羽の肩をつかむ。 「………すごいね」 美羽はそれしか言えなくなった。