「優衣~………」
「どっどうしたの?そんな情けない顔して」
結局、ここ一番というところは優衣に頼るのであった。
「またなんかあったの?ほれほれお姉さんに相談してみな」
夏目の一件は伏せられた事実だということで優衣は知らない。
夏目からも「言うな」と厳しく言われているし。
美羽はもじもじと右手の人差指と左手の人差指を合わせて突っついた。
「べっべつに大したことはないんだけど………」
美羽は事情をすべて暴露した。
瀬田は先生に呼ばれているので聞かれる心配はなかったが、周りのクラスメイトの存在もあったので、声は自然と抑え気味になってしまった。