「………あっ警察来ちゃう!」 美羽は半分虫の音の夏目を抱き起した。 こんな状況を見られたら夏目が停学になってしまうのを恐れてだ。 「夏目、立てれる?」 彼女の問いに、夏目は呻きを帰した。とてもじゃないが一人で歩けそうではない。 美羽は急いで夏目の脇に頭を通した。 瀬田も無言で美羽のまねをし、逆のほうから肩を貸した。 そして重量のある荷物を引きずるようにその場を後にした。