今日は授業に集中できなかった。 途中で当てられても「わかりません」としか言いようがなかった。 夏目のことと瀬田のことで頭がいっぱいだったのだ。 相似や古文の内容など入る隙間もない。 とぼとぼと帰る準備をしていると、背後に気配を感じた。 優衣は委員会で一緒に帰れないはずだった。 驚きつつ振り返ってみると、案の定瀬田がいる。 「うわっ!」 覚悟していたが、背後に立たれると驚く。 「………ごめん」 瀬田が謝った。 「返事、いつ聞ける?」 そしてこう言った。